映画「カメラを止めるな!」のレビュー・感想・評価


カメラを止めるな!

基本情報
原題:
制作年:2017年11月4日
制作国:日本
配給:アスミック・エース、ENBUゼミナール
上映時間:96分
映倫区分:G
監督: 上田慎一郎

キャスト

濱津隆之
濱津隆之
日暮隆之役
真魚
真魚
日暮真央役
しゅはまはるみ
しゅはまはるみ
日暮晴美役
長屋和彰
長屋和彰
神谷和明役
細井学
細井学
細田学役
市原洋
市原洋
山ノ内洋役
山崎俊太郎
山崎俊太郎
山越俊助役
大澤真一郎
大澤真一郎
古沢真一郎役
竹原芳子
竹原芳子
笹原芳子役
吉田美紀
吉田美紀
吉野美紀役
合田純奈
合田純奈
栗原綾奈役
浅森咲希奈
浅森咲希奈
松浦早希役
秋山ゆずき
秋山ゆずき
松本逢花役
山口友和
山口友和
谷口智和役
藤村拓矢
藤村拓矢
藤丸拓哉役
イワゴウサトシ
イワゴウサトシ
黒岡大吾役
高橋恭子
高橋恭子
相田舞役
生見司織
生見司織
温水栞役

解説

映画専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ「シネマプロジェクト」の第7弾として製作された作品で、前半と後半で大きく赴きが異なる異色の構成や緻密な脚本、30分以上に及ぶ長回しなど、さまざまな挑戦に満ちた野心作。「37分ワンシーンワンカットのゾンビサバイバル映画」を撮った人々の姿を描く。監督はオムニバス映画「4/猫 ねこぶんのよん」などに参加してきた上田慎一郎。とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影をしていたが、そこへ本物のゾンビが襲来。ディレクターの日暮は大喜びで撮影を続けるが、撮影隊の面々は次々とゾンビ化していき……。2017年11月に「シネマプロジェクト」第7弾作品の「きみはなにも悪くないよ」とともに劇場で上映されて好評を博し、18年6月に単独で劇場公開。当初は都内2館の上映だったが口コミで評判が広まり、同年8月からアスミック・エースが共同配給につき全国で拡大公開。200万人を超える観客動員を記録する異例の大ヒットとなった。(映画.comより)

評価:★★★★★

これは間違いなく、殿堂入りです。
食わず嫌いってやだなー。渋々みてよかった。


各サイトの評価は以下のとおり、
映画.com:3.9/5
iTunes:3.5/5
Amazon Prime Video:3.7/5
yahoo映画:4.0/5
Filmarks映画:4.0/5
ぴあ映画生活:78/100

概ね高評価だけれど、
見る前はこれまでのB級日本映画と変わらないパッケージと、予告編からほぼ期待ゼロの状態だった。

友人の強いすすめがあって、無理に観た感じだ。

再生してから30分は「思った通り」の展開とB級クオリティ。
ずっとノーカットで撮り続けるのは、すごいなぁとは思っていたが、カメラもブレブレだし、監督は欲しがっていたシーンで叫ぶ(から映像は使えない?)し、ISO感度は高すぎで画質粗々だし。
セリフや演技はイマイチだし、途中で妙な空白の時間があったり、テンポも悪いわで

なんはこりゃと、思った以上の出来の悪さにびっくりした。


しかし、以後の60分は笑いと感動の嵐。


脚本の視点がとても素晴らしい

ただのゾンビ映画かと思いきや、「ゾンビ映画を製作する人たち」にフォーカスを当てた家族愛の映画だった。


高校の頃、演劇部に所属し、衣装と役者の掛け持ちをしていたが、
舞台では、60分間一度も止めることはできないし、失敗は絶対にできない世界に住んでいた。

観客からは舞台に上がる役者と(あたりまえに)そこにある(と思える)大道具や小道具だけが見えているのだれど、

本当はそうではなくて、
音響や照明はもちろんのこと、袖で着替えの衣装を持って待機する人もいれば、大道具の後ろで想定していなかった故障を支える人もいたりする。

また、舞台の上の役者の責任も大きい。
誰かがセリフを間違えたり、登場場面を逃してしまう時、演じている役者たちは協力してその場をしのぎ、間違いがあったことを観客に気づかれないようにしなければいけない。


そう、「本番の舞台裏」では、実に様々なことが起きていることに観客は気づかないようにする必要がある。


というか、気づかなくてもよいのだ。本当は。
それを見せてしまったらプロとして失格だし、作品としての体を成さなくなる。


この映画は、ただのゾンビ映画作成中に本当のゾンビがやってきてしまったーなんて作品ではなくて、そんな舞台裏で奔走する人々の群像劇なのだ。

前半で観たB級な役者の台詞回しや、ストーリー、展開のすべてに納得する理由がそこにあったのだと理解したとき、

1発勝負に命をかけていた高校演劇時代を思い出し、泣けてきた。


多くの仲間たちと一発勝負のものづくりをした経験がある人にとって、心に響く映画なのではないだろうか。

逆に、この映画をみてなにかしらの感動を受けなかった人には、是非、そういう経験をして欲しい。そのあとに、またこの映画を見て欲しいと思う。


いやぁ、久々にいい映画を見た。


追伸:
この映画ジャンルはきっと、
サスペンス、ホラー、コメディ、アクション、ヒューマンドラマ、ノンフィクションすべてが融合したものだ(たぶん)。

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