映画「遠い空の向こうに」のレビュー・感想・評価


遠い空の向こうに

遠い空の向こうに

基本情報
原題:October Sky
制作年:1999年
制作国:アメリカ
配給:UIP
上映時間:108分
映倫区分:
監督: ジョー・ジョンストン

キャスト

ジェイク・ギレンホール
ジェイク・ギレンホール
クリス・クーパー
クリス・クーパー
クリス・オーウェン
クリス・オーウェン
ローラ・ダーン
ローラ・ダーン
チャド・リンドバーグ
チャド・リンドバーグ
ナタリー・キャナディ
ナタリー・キャナディ

解説

米ソ冷戦時代のアメリカ、コールウッド。ここに生まれた男は誰もが将来炭坑夫になると約束されたこの町で、高校生ホーマーは自分の将来に不安を感じていた。そんな1957年10月4日。ホーマーは星空を美しい軌跡を描いて飛んでいくソ連の人工衛星スプートニクを見る。宇宙の夢に魅せられたホーマーは悪友たちと「ロケット・ボーイズ」を結成、ロケット製作に夢中になるが、父はそんなホーマーを理解できず、二人は衝突する。(映画.comより)

評価:★★★★★

今まで見た映画の中で1番好きな映画を紹介します。
おそらくこの作品を見た人の中で、低評価を下す人はいないと思う。
ジャンル
ヒューマンドラマ、ノンフィクション映画。
あらすじ

炭鉱の町で育った少年が、夜空を駆け抜ける人類初の人工衛星スプートニク*1に心打たれてロケット技術者を目指す映画です。
 
彼の名前はホーマー・ヒッカム
父親の猛反対を受けながらも、当初から応援してくれた数学の先生や友人、母親に支えられ次第に街の人からも認められるようになります。炭鉱マンとしての運命を背負わされた少年が自分の夢を叶えるために一生懸命になる姿には心打たれます。
 
 
最後の、父親に認められる瞬間のシーンがとても印象的な素敵な映画です。
 
 
ちなみに、
タイトルの「October Sky」は原作「Rocket Boys」のアナグラム*2
になっています。
 
実際にスプートニクが打ち上げられたのも10月です。これ、結構すごい偶然です。
タイトルのセンスも★★★★★
 
この先の内容は多少ネタバレ要素が含まれている可能性があります。
 

ホーマーヒッカム役:ジェイク・ジレンホール
彼はこの映画で初めて知りました。父親が映画監督、母親が脚本家ということで、映画一家に生まれたようです。
1999年公開の『遠い空の向こうに』で映画初主演を果たし、批評家から高い評価を受ける
(余計なお世話じゃ!)
かつてナタリー・ポートマンなどと交際。

(まじかー!アミダラ*3さんとアミダラな行為してたのか・・・)
 
それはそうと、
作中では見事に宇宙へ憧れ、クラスのマドンナに恋をし、反対する父親へ反抗期さながら反抗し、家族のために自立し炭鉱で働く青年を演じました。
 
名台詞は、
「フォンブラウン博士*4は偉大だが、ヒーローじゃない。」
 
彼がフォンブラウン博士は単なる「夢」ではなくなったとはっきり自覚した時である。
この言葉を聞いて、最後の父親の行動に変化が訪れる。
 
 
ライリー先生役:ローラダーン
もはやこの人無くしてホーマーの成功はありえない。
 
彼女がライリー先生であるがゆえにローラダーンであり、ローラダーンしかライリー役はできなかったのだ。ローラーダーンであるがゆえにライr(意味不明)
 
ホーマーが困った時には言葉の力で支え、時には必要な本を与え、時には不実の罪によってロケットの夢を諦めかけていたホーマーにハッパをかけたのは彼女です。
 
スポーツで町の外に出て行く生徒以外はみんな炭鉱マンになるべきだと考える校長に対して
「残りの不幸な生徒に希望を持つ」ことの意味を訴えたシーンは圧巻でした。 
 
そして彼女は、
ホジキン病*5と戦いながら、亡くなってしまいます。
 
病床から見た最後のロケット「Ms.ライリー号」はどこまでも空高く飛んでゆくのでした。
 
作中のライリー先生から学ぶことは多くあります。特に、
「時には人の言うことを聞いてはいけないの。あなたの内なる声を聞くのよ。」
は僕にとってとっっても重要な訓示になっています。
 
 ジョン・ヒッカム役:クリス・クーパー
炭鉱の長。
当初はわけのわからないことをしている息子に対して厳しくあたり、彼をサポートした炭鉱マンを異動に追い込むなどの態度を取っていたが、時折見せる父親らしい影が見え隠れします。
 
もともと強面な上に、役としても頑固親父で結構怖いので、はまっている。
こんな父親がいたら、何も訴えられないわ僕は。
 
そして、息子に最大のピンチが訪れた時、彼は父親としてできることすべてをやってのける。
それは、愛する妻の気持ちに応えるためでもありました。
 
彼の生き様は一人の炭鉱マンとして、一人の父親として、一人の男としてあなたの目に焼き付けられることでしょう。
 
廃れゆく炭鉱の町を目の前にしながら、これまで通り
炭鉱を守りたいという葛藤の中で彼は一所懸命に生きた
のだと思います。
 
クリス・クーパーしか演じることはできませんでした。
 
 
 

エルシー・ヒッカム役:ナタリー・キャナディ
ロケットを作ってみるといきなり言い出す息子に対し、

自分が吹き飛ばないようにね。

と笑い飛ばしながら当初から応援してくれた母親。
 
どこまでも頑固な夫に対し、

あなたがホーマーを助けないなら家を出て行く! 

とまで言い切った迫真の演技は一見の価値あり。
 
このセリフが効いたのか、夫のジョンヒッカムは息子を助けるべく最後の大仕事に向かう。
 
なぜか出演作品数が他にほぼなく、彼女を見ることができるのは稀なようです。
(Wikipediaすらないし。)
 


炭鉱の溶接工バイコフスキー役:エリヤ・バスキン - Wikipedia
ロケットの板金溶接の仕方をこっそり教えてくれた恩師の一人。
会社の資材と設備を使ってホーマーの補助をしたことがジョンヒッカムにバレると、彼は炭鉱送りにされてしまう。
 
(余談:サッカー2chの界隈では「炭鉱スコア」というスコアがあってだな・・・


7-0
炭鉱スコア
(2010/06/21)2010年ワールドカップ「北朝鮮0-7ポルトガル」の試合


サッカースコア早見表<サッカーフット>
ポルトガルに敗れた北朝鮮の選手たちが「炭鉱送りにされるのでは」と真面目に心配された経緯から。)
 
バイコフスキーさんはその後、溶接工に戻るチャンスを与えられるも給与の面から断る。
 
マジいい人。
 
やはり彼居なくしてこの物語は成り立たない。
 
左から、クエンティン、オデル、ロイ
もともとオデルとロイとつるんでいたホーマー。ロケットを作ると決心してから、学校一の勉強家で変人と言われていたクエンティンに声をかける。いわゆるオタク。
 
時には喧嘩もし、時には冒険をし、時には一緒に捕まり、クエンティンの頭脳とオデル、ロイの勢いで彼らは全米が認めるロケットボーイズになってゆく。
 
4人で遠く離れた打ち上げ用の空き地まで歩く姿は「スタンド・バイ・ミー」さながら。 

 
彼ら4人は全員、町を出て大学へ進学することになります。
 
当のホーマヒッカムさんはNASAのエンジニアとなり、宇宙飛行士の養成士へ。
すごい話ですよ、ほんまに。
 
音楽:★★★★★
何度聞いても素晴らしい、テーマ曲。

物悲しい入りから、廃れゆく炭鉱の町を表現しつつ、同時に宇宙への憧れを心の中に秘める感情も表現された名曲です。 
どこか亡くなった人へのレクイエムのように聞こえるのは、ライリー先生や父親のことも含めてでしょうか。
 
この1曲に、映画の魂がこもっている。
 
全体を通して
作中には無駄なセリフがない。

ロケットを作りたいホーマー
とりあえずやってみなさいという母親
炭鉱マンとしての誇りに命をかけ、断固反対の父親 
アメフトで大学から奨学金を受け、街の外へ出られる兄
一部の選ばれた生徒しか未来がない街を憂う数学の先生
ホーマーを異端児として扱う校長
コミュ障で本が友達のクエンティンはじめ3人の親友
地上にしか興味がないながらも彼らを応援する町の人 
都合の良く寄ってくるクラスのマドンナ、ドロシー(多分ヤリ⚪︎ン)
ホーマーにずっと想いを寄せていたバレンタイン

すべての人の思いと行動がホーマーを成功に導いていく。
周りの人の行動を掻き立てるのは、言うまでもなく、ホーマー自身の強い気持ちと行動力である。
 
作中には、アメリカならではのパーティーや青春物語もあり、憧れのマドンナをゲットすべくパーティーに行ってみたり、失意の中ずっと追っかけてきたバレンタインに救われコロッと心変わりする青少年の一面も見られる。
 
最後に
ここには書ききれないくらい、この映画は素敵な作品に仕上がっています。
純粋に宇宙モノが見たい人も必見。
純粋に感動モノがみ見たい人も必見
自分の生き方に迷いがある人も必見。
ローラ・ダーンに癒されたい人も必見。
アメリカの青春を味わいたい人も必見。
どれを取っても満点です。
 
以上!



*1:ロシア製。1957年10月4日に打ち上げられた。スプートニク計画 - Wikipedia
*2:文字を並び替えて別の意味のある文字にして遊んだもの
*3:アミダラ女王(スターウォーズ):パドメ・アミダラ - Wikipedia
*4:アメリカロケット技術の創始者とも言える存在。ちなみに彼はアメリカ人ではない。戦後にドイツから連れてこられたのだ。:ヴェルナー・フォン・ブラウン - Wikipedia
*5:悪性リンパ腫の一分類:ホジキンリンパ腫 - Wikipedia

ツイッター


@movi_cinema
2019-03-08 10:32:09
「遠い空の向こうに」の原題「OCTOBER SKY」はアナグラムになっていて、スペルを並べ替えると原作小説の題名「ROCKET BOYS」になる!!!

@han_charhan
2019-03-08 05:17:42
遠い空の向こうに

鑑賞後優しい気持ちになれる映画でした。こういう作品を日曜洋画劇場や金曜ロードショウで何度も放送してほしい。青年達がただロケットを作る話ではなく親子の絆、夢を持つ事の素晴らしさを改めて教わりました、胸にジーンとき… https://t.co/YSXAVOMQWd

@mc680000
2019-03-07 13:36:19
@mogufumio 自分は「遠い空の向こうに」ですね。

あれはロケット映画の傑作ですよ。

@100nakeru
2019-03-07 11:06:49
【遠い空の向こうに】間違いなく100点を付ける、そんな映画。出演: ジェイク・ギレンホール, クリス・クーパー, クリス・オーウェン, ローラ・ダン 監督: ジョー・ジョンストン https://t.co/ZjzVideYut

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