軽トラを「カウンタック」に 「作りたい車作る喜び」実現 群馬 2021-04-06


図 この記事のタイプ傾向 (「憧れ」「苦労」「楽しい」「わくわく」)

(https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20210406k0000m040042000c.htmlより引用)
 1961年に登場したスバルの軽トラック「サンバー」は、「農道のポルシェ」の異名の通り、田んぼのあぜ道の走行などに使われた。
その車を70年代のスーパーカーブームを代表する名車「ランボルギーニ・カウンタック」に生まれ変わらせてしまった。
名付けて「サンバルギーニ・コカウンタックLP360」。
生みの親で、群馬で自動車整備工場「福田モータース」を経営する福田博之さん(56)に話を聞いた。
 スーパーカーブーム時は、小学生で「どストライクの世代」だ。
「フェラーリ・512BB」「ロータス・ヨーロッパ」などが当時の日本の小学生をとりこにしたが、中でも独特のデザインや、上方に開くドアが特徴のカウンタックは特別な存在。
そのカウンタックをスーパーカー展示会で初めて見た時のことを鮮明に覚えている。
 「車高が極端に低く、近未来の車という感じでした。
展示会場にはフェラーリなどいろいろな車が並んでいましたが、カウンタックは別格でした」 自動車に関わる仕事をするようになり、98年に米ラスベガスを訪れた際、世界最大規模の自動車パーツ見本市「SEMAショー」で目の当たりにした光景が創作の刺激になった。
会場で自由にカスタマイズされた車を見て「こんなに自由に作っていいんだ。
自分が作りたい車を作ればいいんだ」と思った。
決意したのは子供の頃に憧れたカウンタックの製作だった。
 「ワンボックスカーのボディーにカウンタックを描いたことがあり、軽自動車ならば作れるかなと。
せっかくだからかわいくしたいと思いました」。
ベースにしたのは、74年製のサンバー(360㏄)だった。
カウンタックは運転席後方にエンジンがあるミッドシップ。
サンバーも後方にエンジンを置くRR(リアエンジン・リアドライブ)方式を採用していたためだ。
 カウンタックの18分の1の模型を参考にサイズを測って、それを13倍にして再現。
ボディーはFRP(繊維強化プラスチック)製にした。
苦労したのは上下に格納するリトラックダブルヘッドライト。
車高が低いため、普通に上下させただけではタイヤにぶつかってしまう。
斜めに倒れるような格納にする工夫で解決した。
「製作中は『あの車のあの部品は、ここに使えるな』などと、常に考えてました」と振り返る。
 3年3カ月の時間をかけて完成。
遊び心も満載で、フロントにはランボルギーニの雄牛のマークに似せた「鹿」のマークとともに「SAMBARGHINI(サンバルギーニ)」の文字を入れた。
完成後は予期しない出来事も。
本物のオーナーたちが6台のカウンタックを連ねてコカウンタックに会いに来た。
車のイベントにもお呼びがかかる。
 自分で作るわくわくは止まらない。
すぐに60年代のアニメ「マッハGoGoGo」に登場するマッハ号の再現に取り掛かり、完成させた。
「やっぱり作っている時は楽しいですね」。
ならば、次に作るのは? 「いろいろ考えてはいますが、口に出しちゃうと、やらなきゃいけなくなりますよね」。
そう言っていたずらっぽく笑った。
【庄司哲也】 ◇福田博之(ふくだ・ひろゆき)さん 1965年、旧富士見村(現前橋市)生まれ。
渋川工業高卒。
94年から自動車整備工場「福田モータース」を経営。
99年には全国の予選を勝ち抜いた自動車整備士が知識と技能を競う全日本自動車整備技能競技大会で準優勝に輝いた。
(https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20210406k0000m040042000c.htmlより引用)

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