野村克也、山田久志、イチロー… パ70年で3人だけ、柳田悠岐が狙う“大記録”とは 2021-03-30


図 この記事のタイプ傾向 (「安定」「驚異」「期待」「偉大な」「疑い」)

(https://news.goo.ne.jp/article/fullcount/sports/fullcount-1066462.htmlより引用)
2020年の柳田は主要な打撃成績全てでハイレベルな数字 幕を開けた2021年シーズン。
昨季のパ・リーグを振り返ると、最優秀選手賞(MVP)に輝いたのはソフトバンクの柳田悠岐外野手だった。
全120試合中119試合に出場し、安打数はリーグ最多、打率はリーグ2位、本塁打と打点、出塁率はいずれもリーグ3位と主要な打撃成績全てでハイレベルな数字を記録。
チームのリーグ優勝、日本シリーズ4連覇の原動力となった。
 今季も同様の活躍が期待される柳田だが、2月に始まった春季キャンプでは、両アキレス腱のコンディション不良もあり、リハビリ組からのスタートに。
しかし、フリー打撃やオープン戦では持ち前のフルスイングを見せ、26日のロッテとのシーズン開幕戦(PayPayドーム)ではいきなり今季1号を放ってみせた。
 抜群の打撃技術と勝負強さを備えた柳田にとって、2021年以降に自身3度目となるMVPを受賞する可能性は決して低くないだろう。
過去、NPBで通算3度以上MVPを受賞した選手は8人のみ。
2リーグ制が導入された1950年以降のパ・リーグでの受賞に限定すると、野村克也氏、山田久志氏、イチロー氏の3人のみとかなり希少な記録だ。
 今回は、パ・リーグ史上4人目となる「3度目以上のMVP」獲得も視野に入る柳田の打撃について、セイバーメトリクスの観点から用いられる指標を使って分析。
過去の達成者3人の経歴についても振り返り、柳田が挑もうとしている記録の偉大さとその価値について探っていきたい。
 まずは、柳田の年度別成績。
プロ3年目の2013年に初めて出場試合数を3桁に乗せると、翌2014年には規定打席に到達して打率.300を突破。
そして、2015年には首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得しただけでなく、松井稼頭央氏以来13年ぶりとなるトリプルスリーの快挙も達成。
同年にはリーグMVPの栄誉にも輝き、一躍パ・リーグを代表する好打者としての地位を確立した。
 同年から昨季まで2度の首位打者に輝き、最高出塁率、ベストナインとゴールデングラブ賞はそれぞれ4度ずつ獲得し、走攻守の三拍子でハイレベルな選手として活躍。
これまで規定打席に到達した6シーズンでは全て打率.300以上を記録しており、打撃の安定感は群を抜いている。
2020年には自身初の最多安打のタイトルを獲得し、5年ぶり2度目となるリーグMVPも受賞している。
その打撃の完成度の高さは、各種指標にも示されている 続けて、2020年までに柳田が残してきた成績を、セイバーメトリクスの分野で用いられる以下の指標をもとに見ていきたい。
・出塁率と長打率を足して求める、打者としての能力を示す「OPS」・四球数を打席数で割って求める、四球を選んだ割合を示す「BB%」・四球数を三振で割って求める、選球眼を示す「BB/K」・本塁打を除く、フェアゾーンに飛んだ打球が安打になる確率を示す「BABIP」 出塁率・長打率がともに優れている柳田にとっては、OPSが超一流の水準である1.00を上回ることは決して珍しいことではない。
自身初のMVPを獲得した2015年以降の6シーズン全てで.900を上回り、そのうち4度は1.00を超えている。
キャリア通算でも.981という非常に高い数字を維持しており、常勝チームで主軸として活躍し続けている柳田の打撃力の高さが計り知れる。
 また、BB%の分野でも、2014年以降は7年連続で.110以上の数字を記録。
平たく言うと、最低でも10打席に1回は四球を選んで出塁している計算になる。
.160以上というリーグ最上位クラスの水準に達するシーズンも多く、数字の面からも優れた選球眼を持ち合わせていることがうかがえる。
 BB/Kに関しても、2015年を境に大きく改善。
3桁の三振を喫したシーズンも5度あり、決して三振が少ないタイプの打者とは言えないが、2016年には三振数を上回る数の四球を選んでおり、総じてストライクゾーンの見極めには長けていると言える。
 BABIPは一般的には「運の良さ」を示す指標として扱われることが多いが、柳田の場合はその構図に当てはまらない。
この指標は野手の場合は各自の能力が少なからず反映されるが、俊足の左打者ゆえに内野安打が生まれやすい。
また、打球の威力自体も並外れているため、フェアゾーンに飛ぶ球が安打になりやすい。
キャリア通算の数字も、球界の標準値である.300を大きく上回っており、安定してヒットを量産できる理由の一端を示している。
過去の達成者3人はいずれも球史にその名を残す名選手 ここからは、過去にパ・リーグで通算3度のMVPを受賞した野村克也氏、山田久志氏、イチロー氏の3人が残した通算成績と、各選手の足跡をあらためて振り返っていきたい。
○野村克也氏 5度のMVP獲得というパ・リーグ最多記録を持つ野村氏は、通算9度の本塁打王、7度の打点王、1度の首位打者に加え、1965年には3冠王にも輝くなど、守備の負担が大きいと言われる捕手を務めながら、卓越した打撃力を誇っていた。
また、1973年には兼任監督という立場で指揮を執りつつ、選手としても優れた成績を残してMVPを受賞。
27年間にわたって現役を続けて数々の記録を打ち立てた、まさに伝説的な名捕手だった。
○山田久志氏 阪急黄金期のエースとして活躍した山田氏は、プロ2年目の1970年から17年連続で2桁勝利という驚異的な記録を残し、1975年からは12年続けて開幕投手を務めた。
2度の最優秀防御率、3度の最多勝、4度の最高勝率と数多くのタイトルも獲得し、1976年からは史上最長タイとなる3年連続でパ・リーグMVPを受賞。
20年間のプロ生活で挙げた284勝という白星は、アンダースローの投手としては史上最多の数字となっている。
○イチロー氏 1994年にレギュラーに定着すると、いきなりNPB史上初となるシーズン200安打の快挙を達成。
同年には首位打者、最高出塁率に加えて正力松太郎賞も受賞し、自身初となるパ・リーグMVPにも輝いた。
その後も圧倒的な活躍を続け、先述の山田氏と並ぶ3年連続のパ・リーグMVPを受賞。
2001年にMLBに活躍の場を移してからも、史上最多のシーズン262安打、日本人初のMLB通算3000本安打といった金字塔を打ち立てている。
 各選手の経歴を見てもわかるとおり、この記録を達成した3人は、いずれも球史にその名を残す偉大な選手ばかり。
柳田が今後3度目のMVPを獲得することができれば、パ・リーグで一時代を築いた名選手として、NPBの歴史にその名を刻むということにもなるだろう。
 柳田が記録している各種の指標を見れば、その実力が現在のNPBでトップクラスに位置することはもはや疑いようがない。
近年は毎年のようにリーグ優勝争いに参加している所属チームの強さも相まって、本来の実力を発揮できれば今季もMVPは十分に狙えると言えるだろう。
走攻守の全てでファンにインパクトを与える当代随一のアスリートのプレーからは、今季も目を離すことができなさそうだ。
(https://news.goo.ne.jp/article/fullcount/sports/fullcount-1066462.htmlより引用)

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