高齢運転者の免許更新 待ち日数長期化深刻 検査追加でさらに混雑も 2022-05-11


図 この記事のタイプ傾向 (「懸念」「不安」「支援」「事故」「疑い」)

(https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20220511k0000m040377000c.htmlより引用)
 75歳以上の高齢運転者の免許更新手続きをめぐり、待ち日数の長期化が問題となっている。
更新には認知機能検査や講習を受ける必要があるが、施設や対応人員が不足しており、平均待ち日数は2カ月半にも及ぶ。
13日に施行される改正道路交通法では新たに実車試験が追加される予定で、一層の混雑も懸念される。
警察は「事故防止」と「混雑解消」の両立という難題に直面している。
 「どこの自動車教習所に電話しても認知機能検査の空きがなく断られる」。
相模原市に住む80歳の男性は、残り1カ月に期限が迫った3年に1度の免許更新を前にこうつぶやいた。
現行制度では、75歳以上の高齢運転者は更新時に「高齢者講習」の受講に加え、記憶力や判断力を測定する「認知機能検査」で認知症の疑いがないことを証明する必要がある。
 だが、警察庁の統計によると、2021年12月時点で講習と検査を合わせた待ち日数は全国平均で73・8日。
講習や検査は運転免許センターと自動車教習所などに限られており、施設の設備や対応人員に限界があるためだ。
22年には「団塊の世代」が75歳を迎えており、混雑の一層の深刻化も見込まれる。
 さらに追い打ちをかけるのが13日に施行される改正道交法だ。
改正法では、高齢運転者による事故を防ぐため、特定の違反があった75歳以上のドライバーを対象に、「運転技能検査」と呼ばれる実車試験が追加される。
 改正法の施行後、対象者はこの実車試験に合格した上で、従来の認知機能検査と高齢者講習を受けなければならない。
 「対応する人員を増やしたいが、警察官の定員には決まりがあるので難しい。
今の人員で何とかするしかない」。
神奈川県警幹部はこう打ち明ける。
 神奈川県は20年12月末時点で平均153・4日と全国で最長の待ち日数だった。
しかし、県警本部に高齢運転者支援の専門部署を作って常時電話対応に当たったり、21年9月には運転免許センターに高齢者講習で使う専用コースを新設したりするなどの対策を講じ、1年後には88・7日まで減らした。
事態が改善しつつあるだけに、この幹部は改正法施行について「再び待ち日数が増え、更新時までに検査や講習が終わらない人が出てくるかもしれない」と不安を吐露する。
 警察官の定員が少ない地方警察では事態がより深刻だ。
岩手、山梨、鳥取、徳島、香川、高知、長崎の7県では21年12月末時点で待ち日数が100日を超えた。
ある地方の県警幹部は「混雑解消の解決策は思い浮かばない」と頭を抱える。
 事故防止には、免許更新の厳格化とともに、免許の自主返納も重要だ。
しかし、21年の自主返納数は全国で51万7040人で、2年前より8万3982人減少し、頭打ちになっている。
 バスやタクシーの割引など移動手段の確保を政府全体で進める方針だが、もともと鉄道やバスが十分整備されていない地方も多く、大きな課題となっている。
 警察庁の担当者は「認知機能検査を3区分から2区分にしたり、高齢者講習の受講時間を短くしたりして合理化・効率化を図っている。
予約相談窓口の拡充や予約空き情報の提供などの対策を引き続き進め、待ち日数の縮減に努めたい」と話している。
(https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20220511k0000m040377000c.htmlより引用)

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