日本代表左サイドバック問題。長友の後継者は誰になるのか? 2021-01-06


図 この記事のタイプ傾向 (「安定」「親善」「期待」)

(https://news.goo.ne.jp/article/sportiva/sports/sportiva-0000091581.htmlより引用)
福田正博 フットボール原論■コロナ禍のなか、2020年10月、11月にヨーロッパで2試合ずつ、貴重な強化試合を行なえた日本代表。
だが、課題も多く出た。
そのなかの一つが、長友佑都の後継者が出てこないという左サイドバック問題だ。
2年後のカタールW杯に向けて、日本代表はこの課題にどう向き合っていくべきなのか。
福田正博氏が考察した。
 サッカー日本代表の森保一監督は、10月、11月の国際親善試合で3バックを導入した。
 森保監督は、サンフレッチェ広島を率いた時は、3バックを敷いてJリーグを3度制覇。
つまり、彼の代名詞とも言えるフォーメーションを採用した形だ。
森保ジャパンでは、左SBでも起用されている中山雄太 しかし、森保監督が重視するのは、攻守での数的優位のつくりやすさで、そのために広島でもっとも機能した布陣が3バックだったということ。
だからこそ、日本代表では4バックでも数的優位をつくれると判断し、主に4−2−3−1の布陣を採ってきた。
 それが、ここにきて3バックを試した狙いは、戦い方の引き出しを増やしたい意図はもちろん、左サイドバック(SB)で長友佑都(マルセイユ)に代わる人材がなかなか台頭しない背景もあるだろう。
 長友は2021年9月で35歳。
圧倒的な体力と走力を武器に左サイドで主導権を握り、守備でも粘り強いマークで相手のエースを封じてきた。
それでも全盛期のパフォーマンスから、さすがに衰えが見え始めている。
 いまの10代を見れば、日本サッカー界が長年にわたって課題とされてきたこのポジションは、育成年代の指導者たちの努力の成果が現れようとしている。
 例えば左SBでは、サガン鳥栖に17歳の中野伸哉がいる。
足元の技術があって、オーバーラップするタイミングもいい。
守備に成長の余地を残すものの、粘り強く対応する意識を持っている。
彼のような選手が国際レベルへと育っていけば、長友の後継者問題に終止符は打たれるだろう。
 ただ、その日はまだしばらく先のことだろう。
それまで日本代表はどうするべきか。
現在の代表の顔ぶれを考えると、4バックよりは3バックを主流にする手もあるわけだ。
センターバック(CB)陣には冨安健洋(ボローニャ)と吉田麻也(サンプドリア)がいて、4バックでは右SBを務める酒井宏樹(マルセイユ)は、3バックもできる。
 それでも、戦い方の幅を持つとの観点に立てば、3バックに変更すれば済むというものでもない。
いまのサッカーは、試合中にシステムをどんどん変更する。
そのため各選手は複数のポジションをこなせないといけない。
したがって、4バックで長友の代わりになれる左SBの選手も、やはり育てていかなければならないだろう。
 4バックの左SBは、理想を言えば、左利きで、ピッチをアップダウンできる走力、守備での1対1の強さ、ポジションを中央に絞った時の対人プレーへの強さを持つ選手であってほしい。
 こうした要素すべてを兼ね備えた、欧州トップリーグで通用する左SBは、現在の日本にはいない。
しかし、現れるのを待っているだけではダメで、森保監督は可能性のある選手たちを起用しながら、成長を促すことが必要になるだろう。
 森保監督の下で、そうした起用をされているのが中山雄太(ズヴォレ)だ。
左利きで、フィード能力やパス精度もよく、CBとしてプレーしていた経験もあるだけに守備も安定している。
その一方、スピードや攻撃参加の面に課題を残している。
 もちろん、左SBとして攻撃に特長を持った選手もいるので、彼らに守備面での成長を促すアプローチ方法もある。
攻撃的なサイドバックを育てようとすれば、もともと攻撃的なポジションをやっていた選手をコンバートする手法もある。
 だがこれは、守備面を考えると、日本代表ではリスクが高い。
それはチームがW杯で戦う相手のほとんどが格上だからだ。
相手に押し込まれる時間が長く、守備に追われるという想定のなかでは、やはり中山のように守備力のある選手を育てるほうが、理にかなっていると思う。
◆W杯予選に向けた日本代表の課題。
監督の「駆け引き」の経験>>  中山は森保監督の期待を感じ、成長しようと懸命にやっている。
そして、チームとしては勝負を見据えた時に、他の手立ても用意しておく必要がある。
 個人的には、杉岡大暉(鹿島アントラーズ)の成長に期待している。
国際試合ではうまい選手よりも、戦える選手が必要になるが、杉岡は球際や空中戦に強く、まさに戦える選手だ。
 鹿島では永戸勝也に出番を奪われているため、まずは出場機会を増やす必要はあるが、日本代表に足りないパーツを埋めるポテンシャルを秘める選手だけに、今季の結果をバネにして来季は飛躍を遂げてもらいたい。
 柔軟に考えるなら、すでに右SBとして国際レベルで実績のある選手を、左SBとして起用する手もある。
日本代表不動の右SBには酒井宏樹がいるが、室屋成(ハノーファー)が頭角を現していることを考えると、所属クラブで左SBとしても起用されている酒井を左SBに使う手もあるのではないか。
 なぜこうした意見を出したかと言うと、SBはポジショニングなどで独特な動きを求められるからだ。
攻撃参加のタイミング、逆サイドから攻撃された時に中央へ入っていく守備など、サイドバックならではの動きがある。
もちろん、右サイドと左サイドではピッチの見え方は異なるものの、そのタイミングや位置取りなどの感覚で、SBをやっている選手にはアドバンテージがある。
 2022年W杯カタール大会まで、残された時間はあと2年弱。
あらゆる可能性を探りながら、そのなかで最善な手を打っていく必要がある。
(https://news.goo.ne.jp/article/sportiva/sports/sportiva-0000091581.htmlより引用)

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