高安のかち上げも効果なし。
頭からの強烈な当たりとその後の突きのスピード、間髪を入れずの突っ張りで圧倒した。
突っ張りは足が命で、大栄翔はよく前に出ている。
曲がった肘が伸びて、相手の胸を突く時に体重が乗っているからズシリと響く。
腰の重い高安も簡単に押し出された。
押し相撲は乗ると手が付けられない。
その典型が大栄翔。
一方、黒星が続くのも押し相撲の特徴でもある。
それが今場所の貴景勝といえる。
初日からの5連勝に親方衆は「今場所は大栄翔かもしれない」と口をそろえた。
しかし、残り10日間に相撲の怖さが隠れているのも事実だ。
格下が相手になると立ち合いの変化などが気になる。
さらに星勘定すると思い切りもなくなる。
押し相撲ならではの“面相撲”(連勝と連敗が続くこと)も怖い存在だ。
邪念を捨てて土俵に上がれるか。
大栄翔の敵は自分自身でもある。
(https://news.goo.ne.jp/article/hochi/sports/hochi-20210114-OHT1T50309.htmlより引用)