ストレスたまらない? 猫の「完全室内飼い」、注意点は? 獣医師に聞く 2021-01-13


図 この記事のタイプ傾向 (「注意」「新型コロナウイルス」「安心」「恐れ」「危険」「キャッ」「困る」「好き」「大切」「大好き」「得意」「不安」「事故」「発見」「迎え入れ」)

(https://news.goo.ne.jp/article/otonanswer/life/otonanswer-80886.htmlより引用)
 新型コロナウイルスが流行して以降、新たに犬や猫を飼い始める人がコロナ禍以前を上回るペースで増えています。
特に室内で飼いやすい「猫」が人気のようですが、猫を外飼いではなく、完全室内飼いすることについて、ネット上では「ストレスがたまるのでは?」「かわいそう」といった意見もあります。
猫を完全室内飼いする場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
獣医師の増田国充さんに聞きました。
平均寿命に2歳以上の差Q.そもそも、猫は完全室内飼いと外飼い、どちらの方法で飼うのが望ましいのでしょうか。
増田さん「『大切な家族の一員』として猫を見た場合、環境面や健康面などさまざまな面で、外飼いよりも完全室内飼いの方が圧倒的にメリットが大きいです。
まず、寿命の面で大きな差があります。
日本ペットフード協会が2020年に行った調査によると、外飼いの猫の平均寿命は13.57歳、完全室内飼いの猫は16.13歳でした。
生活環境の違いによって寿命に2年以上の差が生じているのです。
猫の2歳は人間の年齢に換算すると約10歳です。
従って、猫の年齢で2年差というのは非常に大きな意味を持った数字といえます。
寿命に関連しますが、完全室内飼いの場合、屋外の猫との接触がないため、猫の感染症にかかるリスクが抑えられます。
猫には猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスという、一度感染すると体内からウイルスを排除するのが難しい感染症があります。
また、猫同士のけんかによるけが、交通事故をはじめとしたトラブルに遭遇する危険性を回避できます。
先述の平均寿命に違いを生じる原因はこれらが何らかの形で関与しています。
さらに、ノミやマダニといった寄生虫を家庭に持ち込むリスクが軽減できるため、飼い主である人間の健康にもよい影響をもたらします。
猫の変化に飼い主自身が気付きやすくなるため、病気の早期発見につながる部分もあります」Q.室内飼いにデメリットはないのでしょうか。
増田さん「デメリットは運動不足になりやすい点、一日中家にいるため飼い主が食事を与え過ぎてしまいがちな点です。
その影響で肥満になることも珍しくありません。
ただし、この問題については飼い主が食事の内容や方法を見直すなど、何らかの対策をすることで改善できます。
その点からも、デメリットよりメリットの方がはるかに大きいといえるでしょう」Q.完全室内飼いの場合、室内の環境をどのように整えればいいのでしょうか。
コツや注意点について教えてください。
増田さん「猫は上下運動が得意な動物で、ジャンプしたり、ものに飛び移ったりするのが大好きです。
キャットタワーやキャットハウスを用意して遊ばせてあげましょう。
また、猫特有の行動として爪研ぎがあります。
ソファやカーテン、壁紙などをバリバリ引っかく習性があります。
飼い主としては困る部分が大きいかもしれませんが、猫にとってはストレス発散の意味合いがありますので、猫専用の爪研ぎなどを用意するとよいでしょう。
注意点としては、猫は好奇心が旺盛なため、床に落ちているものを口にしたり、電気コードをかんでしまったりする場合があることです。
異物を飲み込んだ場合は手術が必要なこともありますし、コードをかむと感電の可能性があるため、十分注意してください。
また、ユリ科植物をはじめ、観葉植物の一部には猫に有毒な植物があります。
注意しましょう。
このほか、猫はきれい好きなため、トイレは常に清潔に保ってください。
猫にとって安全で快適な環境を提供することが飼い主の責務です」Q.就寝時、猫が飼い主の布団やベッドに入ってくることもありますが、一緒に寝てもいいのでしょうか。
増田さん「猫が布団に入ってきて、飼い主と一緒に寝るという行動はよく見られます。
これには猫が暖をとりたいという思惑や安心感を得るためといった理由があるのですが、猫と一緒に寝ることは衛生面などから基本的に推奨できません。
『人畜共通感染症(ズーノーシス)』と呼ばれる、人間と他の動物が共通して感染する病原体が存在します。
例えば、猫から人間に感染する病原体によって引き起こされる病気が『猫ひっかき病』で、猫に引っかかれたり、かまれたりして感染します。
また、布団の中は猫の毛や体液が残りやすく、それらに病原菌が付着していた場合、猫と密に接することで感染リスクが増す恐れがあります。
飼い主自身が何らかの病気を患っているときや免疫力が低下しているときは、さらに感染の危険性が増します。
病気以外にも、飼い主が寝返りをした際に猫を圧迫して事故に至る可能性もあるため、寝るときは適度な距離を置くのがよいでしょう」Q.完全室内飼いに向く猫、向かない猫はいるのでしょうか。
例えば、長期間、屋外で暮らしていた野良猫を室内飼いする際、すぐ慣れるのでしょうか。
増田さん「猫にも個性があるため、ある程度向き不向きがあります。
成猫の場合は、それまでに育ってきた環境の影響を受けることがあります。
また、野良猫として生活していた猫を保護して室内飼育する場合は、それまでの環境と一変しますので、なじむまでに時間がかかる場合があります。
ただし、室内飼育の環境に全く順応できないわけではありません。
野良猫を完全室内飼育する場合は特に、避妊去勢手術や予防接種といった予防医療をきちんと行うことが重要です」Q.コロナ禍で新たに猫を飼う人が増える中、飼い主からはどのような相談が寄せられているのでしょうか。
増田さん「2020年は日本だけでなく、世界中で新型コロナウイルスによる猛威にさらされ、人間の生活が大いに一変した一年となりました。
在宅勤務やニューノーマルと呼ばれる生活様式への移行が進む中、家庭での癒やしのため、猫を家族として迎え入れるケースが増えているといわれます。
コロナ禍で初めて猫を飼い始めた人も多いのですが、中には、猫について十分な知識を得ずに迎え入れているケースもあります。
そのため、猫の生態に関する相談のほか、『経済的な面で変化が生じて(猫にかかるお金を含めた)今後の生活に不安を抱えている』という相談もあります。
当然のことですが、猫は『命あるもの』です。
新型コロナが終息した後も家族の一員です。
(https://news.goo.ne.jp/article/otonanswer/life/otonanswer-80886.htmlより引用)

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