新社会人から「なぜこの仕事をしているのか悩むことはあるか」と問われ、広瀬は「言い方悪いんですけど」と断りながら、「どうしてもこのお仕事をすごくしたくてしたくてっていうよりも、姉(アリス)が先にやっていてなんとなくお姉ちゃんの後をついて行ったみたいな感覚が強かった」と振り返った。
「結構やり始めは(悩みを)ずっと思っていました。
『いつやめられるのかな』とか『タイミングがな…』とか。
周りの大人の人たちに囲まれて、楽しいのはファッション(の仕事)とかだけで、お仕事をするっていうのになんか強い思いがあったわけではなかった」。
それでも続けた原動力は「悔しさ」だったという。
「周りと比べられたりとか、どうしても負けることが悔しくて、できないことと中途半端なことと。
好きとかよりも、悔しいが私はずっとあったタイプなので、とりあえず勝つまで。
自分がちょっとでも満足するまで、好きかどうか別として、今これは悔しいから、中途半端すぎるから絶対やってやろうとすごく思っていました。
気合の部分がずっとありました」と話した。
そんな思いも徐々に変化があったといい「悔しいとかって思うことに対して情が自分でも動いているからこその感情であって。
気づいたら(仕事が)好きになっていたりとか、これしか無いとか。
いくらやってもあんまり満足しない。
すごい人は上にいっぱいいらっしゃるので。
情がドンドン出てくることによって自分の思考が変わって、悔しいとかよりも大切にしたいなっていう思考にすごく変わったんですよね。
悔しいは変わらずあるんですけど。
なんか今はそれでいいのかなって思ったり。
しちゃっています」と熱弁した。
松坂も悩むときは多くあったという。
「ふとした瞬間に、『何でこれやっているんだっけ』『何のためにやっているんだっけ』みたいな。
急に後ろからその感情がバーンとのしかかってくる瞬間が多々あるんですけど、毎回毎回、自分の中でのモチベーションが若い頃からちょっとずつ変わってきている」。
モチベーションが「事務所のため」「エンターテインメントに貢献したい」といったものから「現場の人たちの顔の表情」になっていったという。
「1つの作品に関わったみなさんの顔を見たときに、『あ、やってよかったな』って理由も無く思えてくる。
そういった人たちと、その顔、その表情、その空気を共有するために作品をやり続けているかもしれない。
それが好きなんだなってだんだんわかってきた。
だんだんわかってくるかもしれないですね。
段階がたぶんあると思う。
焦らなくていいんじゃないかなと思います」とアドバイスした。
同作は、20年本屋大賞を受賞した凪良ゆう氏の小説が原作。
誘拐事件の被害者として名が知れた女児と加害者とされた青年が15年後に再会する様子が描かれる。
(https://news.goo.ne.jp/article/nikkangeinou/entertainment/f-et-tp1-220509-202205080000866.htmlより引用)