朝ドラ「おちょやん」に登場する“芝居茶屋”にはモデルがあった!? 道頓堀のうどん名店「今井」 2021-04-05


図 この記事のタイプ傾向 (「苦しい」「好き」「発表」「全焼」)

(https://news.goo.ne.jp/article/maidonanews/entertainment/maidonanews-14322914.htmlより引用)
芝居の町、大阪・道頓堀。
大正から昭和の時代を描く連続テレビ小説『おちょやん』に登場する、「芝居茶屋」。
芝居客の世話を行っていたが、この形態の店は今はほとんど姿を消している。
しかし、「かつて芝居茶屋だった」という店なら今でもある。
その名も「道頓堀今井」。
うどんの名店だ。
「道頓堀今井」は、戦後間もない1946年にうどん店として創業。
それまでの経緯を辿ってみると、『おちょやん』に登場する2つの芝居茶屋、「岡安」と「福富」(物語中に楽器店に改業)とそっくりであることに気づく。
実際に「今井」の3代目社長、今井徹さんに話を聞いてみた。
すると今井社長は開口一番、「岡安と福富は、うちがモデルやと思います」。
そう話すのには確かな理由がある。
まずは1946年にうどん店として創業するまでの経緯をば…。
「今井」の前身、芝居茶屋の「稲竹」は1838年に創業。
当時、芝居は朝から夜までの1日がかりで上演されていた。
そのため芝居客は泊まりがけで芝居小屋に来たり、長い休憩時間を小屋の外で過ごしたりする。
そうした客を相手に、小屋への案内や弁当の仕出しなど、世話全般を行うのが「稲竹」をはじめとする芝居茶屋の役割だった。
しかし昭和初期ごろ、時流の変化に伴い芝居茶屋の需要は低下。
今井は経営形態を一新させるために芝居茶屋の暖簾を下ろした。
そして楽器好きの主人の趣向から、1916年に「今井楽器店」をオープン。
西洋モノやジャズの流行に伴い人気を博したが、1943年、戦争の影響でジャズレコードと金管楽器の販売が禁止に。
終戦間近まで店内に並んだのは、軍歌のレコードとなった。
『おちょやん』視聴者ならお分かりだろう。
芝居茶屋としての将来を見限り楽器店にチェンジした「福富」と、同じ軌跡を歩んでいるのだ。
物語の随所に、他にも共通点が散見される。
例えば、「福富」の長男、福助が「芝居茶屋はもう時代に合わない。
これからは少なくなっていくだろう」と話したシーン。
今井社長によると、「うちの祖父も、当時の亭主に訴えかけたそうです。
この言葉が、芝居茶屋を終えるきっかけのひとつにもなったとか」。
また、「岡安」とのライバル関係についても言及。
「稲竹で働いていたやり手のお茶子が、分家の『稲照』という店を構えました。
稲竹のお客さんもそちらに流れたことで、苦しい時期があったそうです」今『おちょやん』で描かれているのは、戦争による苦難が色濃い1940年代。
当時について、今井社長はこう語る。
「1945年3月、大空襲で道頓堀は焼け野原になり、今井楽器店も全焼したことで、一家は高槻に疎開しました。
戦後に道頓堀に戻り、生活するためにかき氷や栗を売って糊口をしのいでいました」うどん店を創業したのは、そんな日々でのことだった。
「ちょうど家の向かいに行列ができていたんです。
何があるのか父が見に行ったところ、うどんが提供されていたそう。
『寒くなってきたし、うちもうどんを作ろう』と考え、売り出したのが発端です」。
ちなみに『おちょやん』の公式発表によると、岡安は終戦後、「岡福うどん」となることがわかっている。
終戦後、道頓堀は「芝居の町」としての様相を取り戻した。
今井社長は1950年以降の道頓堀についてこう語る。
「道頓堀はブロードウェイのようで、あちこちにスターがいました。
例えば、道頓堀で本番のあった辰巳柳太郎さんを待つために、今井の正面玄関あたりで弟子の緒形拳さんがいたとか。
松竹新喜劇の藤山寛美さんは、お正月に中座(かつて道頓堀にあった劇場)の前でお酒を振る舞っていましたね」創業から75年、道頓堀を酸いも甘いも知り尽くした「今井」。
今は唯一無二のうどん店として、道頓堀に名を馳せている。
今井社長は「芝居茶屋や楽器店のときから、今井には“えぇもん好き”の気質が受け継がれている」と話す。
「高品質の楽器や、使用するお皿。
徹底的に良いものにこだわり、一流のサービスを目指すんです。
父は『安もんにはいつでもなれるが、そこから一流に戻るのは難しい』とよく話していました。
道頓堀も世界もどんどん変わっていきますが、これからも真心ある商売は変わらず続けていきます」いよいよ佳境を迎えようとしている『おちょやん』。
「今井」に想いを馳せながら観てみるのも悪くない。
(https://news.goo.ne.jp/article/maidonanews/entertainment/maidonanews-14322914.htmlより引用)

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